2026.05.25
崖っぷちでは、人は緊張しない:越谷・新越谷のピアノ教室
前回は、演奏の現場で経験した“修羅場話”を書きました。
思い出すだけで胃の痛くなるような出来事ばかりです。
その中で一つの気づきを得た瞬間の話を
今日は書きたいと思います。
こんにちは!
ピアノおとぎ箱♪赤山町教室の高橋美佐です。
本当に崖っぷちに立つと、
人は逆に緊張しないのかもしれない
・本番直前の曲変更
・急な代役
・充分な練習時間を取れない状況で本番を迎える
こういうことは、意外とよくあることです。
でも、その中で、出来得る限りの努力をして
自信とまではいかないまでも
「何とかなるかな」という手応えが得られなければ
怖くて弾けません。
しかし、その手応えを1ミリも感じられないまま
その日を迎えたことがあります。
オーケストラを弾くこと
このブログをこれまでにも読んでくださっている方は
私が、比較的多く、
オーケストラの曲をピアノで弾いていることを
ご存じと思います。
ご想像のとおり、
オーケストラの曲をピアノで弾くというのは、
簡単なことではありません。
音数も多く、
複雑で、
そもそも“ピアノ用に書かれていない音楽”です。
世の中には、
そういう譜面を初見に近い状態で、
さらりと弾いてしまう方もいます。
本当にすごい世界です。
でも、
私はそういうタイプではありません。
ソルフェージュが苦手で
テクニックもなく
根性だけで乗り切ってきました。
そんなある日のこと
いつものように、
数日前にこの曲を言われ、
いつものように、
CDとスコアとピアノ譜とにらめっこしながら、
寝る時間以外の全ての時間を準備に当てましたが、
今回ばかりは、どうにもならないと青ざめました。
逃げたい。
休みたい。
穴があったら入りたい。
ああ、これで私はクビになるんだな・・
私の中に生まれた不思議な気持ち
でも、いざとなったら
緊張もしないし、
もうやるだけ。
あまりにも崖っぷち過ぎて、
「もう、自分にできることは全部やった」
という感覚しか残っていなかった。
上手く見せたいとか、
失敗したくないとか、
そういう“色気”みたいなものが、
全部消えていたんですね。
「これで失敗しても悔いはない。」
心からそう思っていました。
だから、
変に気負うこともなく
必死に弾いた、それだけです。
弾き終わったら、先生が
「どうもありがとう。
とても良くやってくれました」
と握手をしてくださいました。
クビは繋がりました、笑
「緊張する」とはどういうことか?
多くの人は、
「緊張しない人=度胸がある人」
と思うかもしれません。
でも実際には、
緊張の裏には、
「上手くやりたい」
「良く見られたい」
「失敗したくない」
という気持ちが、
たくさん含まれている気がします。
もちろん、
それ自体は悪いことではありません。
向上心でもありますから。
でも、
本当に極限まで追い込まれると、
人は逆に腹が据わる瞬間がある。
あの日初めて、
そんな感覚を知りました。
それ以降、
同じような感覚を味わったことはないです。
まだ、極限に追い込まれていないということでしょうか?
「もっと頑張れるぞ!」
ということでしょうか?
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