2026.09.11

ストーカー それは生殖本能との闘いだった 第3章 ストーカー事件の現状|元警視庁刑事の実録



ストーカー それは生殖本能との闘いだった

第3章 ストーカー事件の現状


古城茂春|古城行政書士事務所・古城探偵事務所
(東京・神奈川・埼玉・千葉)

これからご紹介する件数は、警視庁のホームページで公開されているものです。


◇ ストーカー被害の相談件数

警視庁管内(東京都内)では、近年、年間約1,500件近くのストーカー相談があります。
2025年はやや多く、1,751件の相談があり、その内訳は女性が1,414件だったのに対して男性は337件でした。
相談者の約8割が女性であることは毎年同じで、女性の相談者で最も多い年代が20歳代です。


◇ ストーカーの検挙件数
警視庁管内(東京都内)の過去の統計を見ますと、2021年から年々増加傾向にあり、2025年は566件でした。
これはストーカー規制法だけの検挙件数ではなく、刑法及び特別法を適用して検挙したものも含みます。

一口にストーカーといっても様々なケースがありますので、ストーカー規制法が適用できないケースでは、警察はあらゆる法令(暴行、傷害、強要、脅迫、名誉毀損、器物損壊、住居侵入等の刑法の罪やリベンジポルノ防止法、児童福祉法、青少年育成条例等の特別法)を適用して被害者を守ります。


◇ ストーカー事件の約7割は警察による警告で解決する

2025年は、年間に1,791件のストーカー相談があるのに対し、その検挙件数は、566件に止まっています。
これは、ストーカーの約7割は警察から警告を受けるともうそれでストーカーをやらなくなるからです。
ストーカー被害者の中には、警察に相談すると犯人から逆恨みされて益々行為がエスカレートすると思い警察への相談を躊躇する方もいらっしゃいます。
しかし、実態はその逆で警察による警告は効果が大きいのです。
警察は、警告や禁止命令に従わない残り約3割のストーカーを逮捕や書類送検して被害者を守ります。


◇ ストーカー被害を警察に相談するとどうなるのか

ストーカー被害は、警察署の生活安全課で相談を受理します。
相談は、警察署に出向かなくても近くの交番や電話でもできます。
恋愛感情のもつれに起因するトラブルに巻き込まれたら、それがストーカーなのかどうかが分からなくても、まずは警察に相談することが大切です。
昔と違って今の警察の対応はとても親切ですからご安心ください。

警察は、過去の数々の失敗を教訓として、ストーカー事案に対しては、担当者個人の判断に委ねるのではなく、組織全体で対応するシステムを作り上げています。
警視庁では、警察署で相談を受理した場合には、受理担当者が事案の内容をシステムに入力しなければならない決まりになっていて、警視庁本部ストーカー対策室の幹部が毎日その対応をチェックしています。
さらに、ストーカー対策室では、被害者の身体に危険が迫っていると判断される場合には、専門捜査員を警察署に応援派遣して対応しています。
自分一人で悩みを抱え込まないで、傷が浅い内に手当を受けることがとても大切です。

第4章に続く...
 
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