REPORTレポート

中島プレス工業有限会社

2021.02.10



町工場の奇跡
第5回渋沢栄一ビジネス大賞 テクノロジー部門 特別賞受賞

オリジナル商品をつくる意気込みが生き残りの道~
事業承継を視野に入れた人材育成と技術革新に力を入れ、お取引様とのコミュニケーションを第一に間もなく創業50周年を迎えます。幼少期から工場を見て育った社長、小松崎いずみさん(写真:左から2番目)にお話を伺いました。

中島プレスの加工品目



昭和49年に創業し、主に断熱材や防音材の断裁、電子部品の加工を主軸として事業を展開してきました。
工場には大型プレス機、連続裁断機、熱プレス機を備え、長きにわたり培った経験と技術を活かし、柔らかい素材に特化した型抜き加工を行っています。
0.025μのシール抜きを強みとした、ウレタンやフィルム、粘着テープを使った工程の製造ラインは電子部品業界だけでなく、異業種からの問い合わせも増えてきております。
フエルトや不織布など大物は原反からの裁断加工を行っており工場内をブロック分けして製造しております。

フェルト系

羊毛フェルトや化学繊維のニードルフェルト、織りフェルトなど、原反幅2mの反物からの裁断、型抜き加工

不織布系

フィルムと不織布の多層構造の貼り合わせ、型抜き加工

フィルム系

薄いフィルムに粘着テープを貼ったものや、フィルムとウレタンを多層構造に貼り合わせしたものの型抜き加工

シール系

耐熱性、強粘着、リサイクルなど用途に合わせた粘着テープを使い、あらゆる素材を多層構造にした型抜き

ウレタン系・ゴム系

難燃部品、制震部品などに利用される部品製造

特許取得、不織布の形状記憶加工



時代の変化とニーズに対応し、自社の技術力を活かした様々なオリジナル製品を開発しています。
その代表的なものが特許を取得した不織布の形状記憶加工です。不織布の3次元対応の形状保持が可能となり、さらに進化し続け柔らかい布でも形状を維持することが可能になりました。
自社オリジナル製品「おくり鳩®」「祈り鳩Ⓡ」「平和鳩Ⓡ」「ORU-KOTOⓇ」「k'clock」を生み出すことが出来、日本の折り紙という伝統文化を取り入れた現代産業とのマッチング技術として評価され、第5回渋沢栄一ビジネス大賞 テクノロジー部門 特別賞 を受賞しています。

日本製フェイスシールドの開発



フェイスシールドの開発にあたり、シールドに使う薄いフィルム、頭部に接するウレタン、パーツを固定する粘着テープなどは普段取り扱っている日本製材料を使用。製品の特長は、シールド全体が柔らかく、頭部に巻く本体とシールドが組み立て式になっていること。フィルム交換型は衛生的で使用コストの削減にもつながっています。
また、シールドの上部に企業名やロゴマーク、お子様が使うときは可愛いイラストやシールを貼ることもできます。
様々な環境で使用するシールドの企画開発依頼も受けており現在、医療機関、公共機関、金融機関、学校、保育施設、飲食店、建設関連などでご使用いただいております。
 
取材をしていて、時代とともに世の中で必要とされているモノそのものが進化しているのだと気づきました。製品内部に入っている小さなパーツの加工も大きな機械設備が必要とされ、また細かな規格をクリアして部品をつくる技術が必要です。
モノづくりというのは、製品にかける情熱と、それを購入する消費者には見えない努力がつめこまれていると改めて実感しました。
 

プロフィール

代表取締役 小松崎いずみ氏

昭和42年12月20日生まれ
父に継ぐ2代目社長
ものづくりと人脈づくりが大好き
 

中島プレス工業有限会社

事業内容
フィルム・ウレタン・シール・各種プレス加工・インクジェット出力(溶剤・UVインク)
看板・切り文字・各種イベントPOP製作・ノベルティ印刷

〒343-0012 埼玉県越谷市増森2544
TEL 048-964-9924
営業時間 10:00~17:00

https://www.koshigaya-web.com/company/nakajimapress/

WRITERこの記事の投稿者

koshimaro & miyabi

「こしがやWEB」のキャラクター、越谷だるまのコシマロ&ミヤビちゃんです。

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